2005年01月11日 00:00 〜 00:00
R.フェルドマン・モルガン・スタンレー証券チーフエコノミスト「経済見通し」1

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会見リポート

〝減暗増明〟の日本経済

渡部 明浩 (日刊工業新聞論説主幹)

フェルドマンさんが好むシェークスピアの言葉からヒントを得て今年の日本経済を表したのが「減暗増明」。「雲が少なくなり、光りが増える」というマクロ観だ。

低めの経済成長を予測する景気は、「年初に減速するが、春以降緩やかに回復し、株価も年末には13000円に戻す」と読む。

「ビジネスに失敗した経営者を首にする」「収益を上げるコア事業を明確にする」など、産業再生機構が企業再生の筋道をつけた。機構のDNAをどう残すか、M&Aにどう対応するかなど課題はあるが、民間部門は構造改善が進む。

問題といえば社会保障費の増加が歳出圧力となり、「公共投資をゼロにしても、カバーできない」という財政赤字だ。国と地方を合わせた借金が800兆円近くにも膨れ上がっており、「歳出削減と増税の組み合わせをどうするか、政治的に決断しなければ大変なことになる。難しいが避けては通れない」と、公の構造改善待ったなしだ。

ゲスト / Guest

  • R.フェルドマン / Robert Alan Feldman

    アメリカ / USA

    モルガン・スタンレー証券チーフエコノミスト / Chief Economist, Morgan Stanley Ltd.

研究テーマ:経済見通し

研究会回数:1

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