2003年12月02日 00:00 〜 00:00
松井秀喜・ヤンキース選手

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会見リポート

「結婚」質問のラッシュ

鈴村雄一郎 (報知新聞運動第一部)

百戦錬磨の松井が、タジタジだった。日本記者クラブの会合に招かれての質疑応答。座りきれないほどの人が集まり、凱旋帰国した松井に質問を浴びせたが、野球のことはさておき、一番多く出た質問が結婚についてだった。

「いつするんですか」「どうしてしないんですか」「相手は」。来年で30歳。しかも異国の地での暮らしとあって、会場につめかけた人が心配するのも無理は なかった。「う~ん、わかりません」「どうなんでしょう。経験したことがありませんから」。いつもは理路整然とした答えで報道陣に対応する松井がシドロモ ドロ。言葉が詰まってなかなか出てこない。「相手があること。願望はない。いい報告があったときはみなさんに知らせます」と最後はかわしたが、ニューヨー クメディアをもしのぐ厳しい「追及」に苦笑いするばかり。巨人時代から数えて担当は四年目となるが、こんな松井の姿を見るのは初めてだった。

それでも、本業の話になると、いつもの松井に戻った。日本とメジャーリーグの野球の違いを分かりやすく説明したり、開幕戦やヤンキースタジアムでの満塁弾デビューを振り返ったり、相手の目を見て真摯に答える姿は試合後と同じだった。

マスコミの対応を「そんなに難しいこととは思わない」と位置づけ、その先にいる「ファンの存在」を何よりも大事にする男らしい、誠実で実直な人柄が浮き出る約一時間の会合だった。

ゲスト / Guest

  • 松井秀喜 / Hideki Matui

    日本 / Japan

    ヤンキース選手 / yankees player

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