取材ノート
ベテランジャーナリストによるエッセー、日本記者クラブ主催の取材団報告などを掲載しています。
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書いた話/書かなかった話
アフガン戦争 従軍に抱く/正義の虚構 意味なき犠牲(岡野 直)2025年11月
「正義の戦争(just war)のために、あなたは死んだ」 従軍牧師が、アフガニスタンの北大西洋条約機構(NATO)基地で、こう祈りを捧げた。死んだのはカナダ兵。国旗にくるまれた棺が、基地のコンクリートの地面に横たわる。私は、タリ...
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リレーエッセー「私が会ったあの人」
岡村幸宣さん 原爆の図 丸木美術館学芸員/戦争の記憶つなぐ強い力(中村 公美)2025年11月
「芸術は記憶をつなぎ、次の世代の道しるべとなり、背中を押す力がある」―。そう話すのは、埼玉県東松山市の「原爆の図 丸木美術館」の岡村幸宣学芸員(51)だ。岡村さんは2001年に同美術館初の学芸員になり、丸木位里、俊夫妻(ともに故人)...
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リレーエッセー「私が会ったあの人」
「金嬉老事件」の金嬉老さん/「祖国」と「日本」 複雑な胸中(佐藤 大介)2025年10月
待ち合わせ場所として指定された韓国南部・釜山市のホテルで、ロビーに座っていると、1人の老人が現れた。 茶色のコートにマフラーをまとい、ゆっくりと歩く。その姿は幾春秋を経た古老だが、鋭い目つきが独特の雰囲気を放っている。私に気付くと...
