2016年05月19日 15:30 〜 16:45 10階ホール
会見「SDGsと市民社会-G7伊勢志摩サミットに向けて」

会見メモ

稲場雅紀 国際NGOネットワーク「動く→動かす」事務局長、西井和裕 名古屋NGOセンター理事長と根本かおる 国連広報センター所長が、「持続可能な開発目標(SDGs)」を議題とするG7伊勢志摩サミットへの期待を話し、記者の質問に答えた。
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司会 土生修一 日本記者クラブ事務局長
左から根本氏、西井氏、稲場氏


会見リポート

「伊勢志摩サミットをSDGs実現に向けての好機に」、NGO代表者

土生 修一 (日本記者クラブ事務局長)

国連は昨年9月、2030年までに、貧困、環境、格差などの問題解決をめざす「持続可能な開発目標(SDGs)」を加盟国の全会一致で採択した。2000年に採択された「ミレニアム開発目標(MDGs)」が開発途上国の貧困削減を対象にしていたのに対し、今回のSDGsは先進国も含めたグローバルな目標となっているため、今回のG7伊勢志摩サミットでも初めて議題として取り上げられることになった。

 

会見ゲストは、稲場雅紀・国際NGOネットワーク「動く→動かす」事務局長、西井和裕・名古屋NGOセンター理事長、根本かおる・国連広報センター所長の3人。SDGs達成に向けて、NGOなど市民社会の立場から、G7への期待を表明した。

 

G7サミットとNGOといえば、会場周辺でのNGOによる反グローバリゼーションの抗議デモを連想するが、稲場さんは、「G7首脳は『スーパーヒーロー』であり、持続可能な世界に導く力を持っているはず。今回のサミットはSDGs実現を求める市民の声を首脳に届けるチャンスである」と語り、外務省のサミット担当者との意見交換も行ったという。G7取材のために設けられた国際メディアセンターの隣に「NGOワーキングスペース」も設けられ、ここでサミット期間中に記者会見が行われる。そのほか、四日市市では、国内外のNGOによる「市民の伊勢志摩サミット」も開催されるなど、G7に連動するNGO・NPOの多彩なイベントが計画されている。

 

会見後、ある記者から、「政治権力との関係で『優等生』すぎるのでは」との声を聞いた。こうした懸念に対しては、稲場さんは「G7リーダーたちの強い力を良い方に使いたい。悪い方に向かえば、もちろん市民社会として食い止める。その責任もある」と述べた。


ゲスト / Guest

  • 稲場雅紀 国際NGOネットワーク「動く→動かす」事務局長 / 西井和裕 名古屋NGOセンター理事長 / 根本かおる 国連広報センター所長

研究テーマ:SDGsと市民社会-G7伊勢志摩サミットに向けて

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