2016年03月08日 00:00 〜 00:00
G7伊勢志摩サミット事前取材団

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会見リポート

地域住民との協力 「目に見えないレガシー」も重要

春川 正明 (読売テレビ報道局解説委員長)

「実はそれ、ぜんぶ三重なんです!」――三重県観光キャンペーンの愛称は、あまり知られていないけれど、松阪牛も、海女さんも、伊賀の忍者も、ぜんぶ三重なんだとアピールする。

 

それらにもう1つ加わるのが、5月下旬の開催が迫ってきた伊勢志摩サミットだ。

 

鈴木英敬知事に「サミット名に『三重』が入っていないが?」と質問すると、このキャンペーンの愛称を教えてくれた。

 

知事によると、サミット開催地に決まったと首相官邸から電話があった際に「名前は賢島サミットでいいですか?」と聞かれ、知事が「『伊勢志摩サミット』でお願いします」と答えたとのことである。

 

知事が強調していたのは、地域住民の協力を得ての生活空間の中でのサミット。経済効果は1110億円ともいわれているが、知事は「目に見える経済効果も大事だが、ジュニアサミットや外国語ボランティアをきっかけに国際交流につながるような、目に見えないレガシー(遺産)も重要だ」と強調した。

 

首脳会議の会場となる賢島は、面積が皇居の半分ほどの小さな島で2本の橋でつながっている。警備が簡単なのかと思っていたが、リアス式海岸の英虞湾は視界が悪く隠れる所が多いので、海上からの侵入への警戒が重要だと三重県警警備部長が指摘した。

 

国内外から取材に来る約5000人の報道陣のための国際メディアセンターは、首脳会議の会場から約30キロも離れている。こんなに離れていては、開催場所の雰囲気を伝えることは難しい。

 

首脳会議が開かれ各国首脳が宿泊する賢島の志摩観光ホテル。新旧2つのホテルがあるが、首脳会議も宿泊もどちらになるか決まっていない、と総支配人が説明してくれた。会議や宿泊に使われる部屋を見られなかったのは、まことに残念であった。

 

今回のサミットの主要議題は経済だろうが、せっかく日本で開催されるのだから、安倍首相がリーダーシップを発揮して、争いが絶えない国際社会に対して平和や共生の重要性を訴える強いメッセージを日本から発信してほしい。


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