2014年05月21日 17:30 〜 18:30 10階ホール
研究会「集団的自衛権を考える」7 北側一雄 公明党副代表 

会見メモ

公明党の北側一雄・副代表が会見し、現行の自衛隊法や従来の個別的自衛権の政府見解のどこに不備があるかを議論した上で、集団的自衛権の議論に入るべきだとした。日本周辺の安全保障環境を改善するには、いろいろなチャンネルを使い日中間の対話を進めて行くことがポイントになる、とも。

司会 星浩 日本記者クラブ企画委員(朝日新聞)


会見リポート

結党50年の「剣が峰」 解釈改憲否定を貫けるか

豊田 洋一 (東京新聞・中日新聞論説委員)

憲法問題をめぐる公明党幹部の発言に、これほど注目が集まることはなかったのではないか。


安倍晋三首相が目指す「集団的自衛権の行使」容認にお墨付きを与えるのかどうか、そのカギを握る与党協議会の座長代理も務める。


北側氏は冒頭「軍事的対処の議論が先行している。安全保障環境をどう改善するのか、一方でよく議論しなければならない」と強調し、「平和」を党是の1つに掲げる党の立場を鮮明にした。


公明党の安全保障政策は「現実的対応」の歴史でもある。結党後しばらくは自衛隊も日米安全保障条約も認めていなかったが、その後、容認に転換。1999年の連立政権参加後は、テロ対策や復興支援目的で自衛隊を海外に派遣した。


しかし、集団的自衛権の行使容認は、憲法改正の必要性も指摘される「専守防衛」政策の大転換だ。これまでの安保論議とは重みが異なる。


北側氏は「政権が代わるたびに憲法解釈が変わるようでは法的安定性も保たれない」と述べた。言葉通り、解釈改憲に否定的な党の立場を貫けるのか、最後は安倍自民党に追随するのか。結党50年、公明党にとっての「剣が峰」だ。


ゲスト / Guest

  • 北側一雄 / Kazuo Kitagawa

    日本 / Japan

    公明党副代表 / Vice Chairman of New Komeito

研究テーマ:集団的自衛権を考える

研究会回数:0

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