2013年10月30日 15:00 〜 16:30 10階ホール
ロバート・シェルドン 前米議会米中経済安全保障検討委員会上級政策アナリスト

会見メモ

マンスフィールドフェローとして、日本のサイバーセキュリティ政策や防衛・外交問題について研究中のロバート・シェルドン氏。来日前まで、米議会の米中経済安全保障検討委員会の上級政策アナリストを務めた同氏が、中国のサイバー能力やこの分野における米中戦略・経済対話の展望などについて話した。

司会 日本記者クラブ企画委員 山岡邦彦(読売新聞)

通訳 池田薫(サイマル・インターナショナル)


会見リポート

中国の影「水飲み場攻撃」にも見え隠れ?

廣瀬 祐子 (日本テレビ報道局解説委員)

国家間のスパイ活動は許されると考えるアメリカも、サイバー空間を通じて他国が米企業の情報を盗むことは許さない…政府高官からこの話を聞いて「面白い!」と思ってしまったのが、サイバー攻撃に関心を持ち始めたきっかけだった。


果たして中国の人民解放軍は、国家の意思として米企業のクラッキングをしているのか? 攻撃はさらに高度化するのか? 米中サイバー事情の専門家の答えは「国家の定義による」としながらも「イエス」だった。


今年の夏、ニュース情報系サイトにアクセスした政府機関のユーザーだけを狙って感染させる、いわゆる「水飲み場攻撃」が日本でも初めて確認された。シェルドン氏は水飲み場攻撃の背後にも中国の存在がうかがえると指摘した。


現実世界と違ってルールのかけらもないのがサイバー空間だ。どうやって個人、企業、国の情報を守っていけばいいのだろうか。シェルドン氏は「ネットワークは1度破れば、奥まで入り込める構造だ」として、サイバーセキュリティのルールづくりの必要性を強調した。21世紀に生きる現代人にとっての大きな課題だと思う。


ゲスト / Guest

  • ロバート・シェルドン / Robert Sheldon

    前米議会米中経済安全保障検討委員会上級政策アナリスト / Former U.S.-China Economic and Security Review Commission

研究テーマ:サイバーセキュリティ 中国の事情

研究会回数:7

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