2012年05月25日 15:30 〜 16:30 10階ホール
「瓦礫を活かす森の長城プロジェクト」設立記者会見

会見メモ

一般財団法人「瓦礫を活かす森の長城プロジェクト」の理事長らが設立後に会見を行い、記者の質問に答えた。

登壇者は右から下記の方々。

佐藤 可士和 理事

澁澤 寿一 理事

ロバート・キャンベル 理事

川瀬 修平 監事

細川 護熙 理事長

宮脇 昭 副理事長

倉本 聰 評議員

冨木田 道臣 顧問

新川 眞 事務局長


司会 倉重篤郎 日本記者クラブ企画委員(毎日新聞)


会見リポート

細川元首相が「弟子」を本格支援か

山本 周 (フジテレビ解説副委員長)

細川護煕元首相(右)が久々に会見の場に姿を現した。会見当日発足したばかりの一般財団法人「瓦礫を活かす森の長城プロジェクト」理事長としてプロジェクトの意義を訴えるためだ。


細川氏がかねてから親交のある横浜国大の宮脇昭名誉教授と温めてきた構想で、東日本の海岸沿いに300キロにわたって高いマウンド(盛り土)を築き、そこに地中に深く根を張る広葉樹を植え、巨大津波から街を守る防潮林にしようというものだ。目標は10年間に9000万本というから壮大である。


計画のミソは、マウンドづくりに大震災被災地の瓦礫を利用すること。毒性のあるものを除いた、木材、コンクリート、レンガなどの瓦礫をマウンドに混ぜることによって地中に適度な空気層が生まれ、森の生長が促進されるそうだ。


細川氏はすでに3月に野田首相と直接会って構想を伝えており、政府も林野庁を中心に瓦礫を利用して盛り土を築くという同様の方法で海岸防災林を整備する計画を立てている。細川氏らは民間から寄付を募るなどしながら、木の苗づくりや植樹などで政府と連携していくことになる。


細川氏は、「日本の文明のあり方を世界の方に知っていただく機会になるんじゃないかと思い、本気でやらせていただこうと思っている」と、首相時代と同様に淡々とした口調で語っていたが、俗世間に身を置く筆者には「弟子」である野田首相を側面から支援したいという気持ちのひとつの表れにも見えた。


なお、野田首相については「しっかり腹を固めておられるから、最終的にはいろいろな局面があると思うが、何とかやられるんじゃないかとかなり期待を込めてそう思っている」とエールを送った。



ゲスト / Guest

  • 「瓦礫を活かす森の長城プロジェクト」設立記者会見

ページのTOPへ