2012年03月10日 15:00 〜 16:15 10階ホール
岡田克也 副首相 記者会見 副首相兼一体改革・行政改革担当相

会見メモ

 

司会 日本記者クラブ企画委員 星浩(朝日新聞)

岡田克也のホームページ 

http://www.katsuya.net/


会見リポート

国民の既存政党不信に危機感

宮崎 太介 (朝日新聞政治部次長)

野田政権の消費増税を含む税と社会保障の一体改革は、与野党に反対勢力を抱え、厳しい状況が続く。担当大臣の岡田副総理は、国民との対話集会や国会答弁、自民党への連携の呼びかけに駆け回る。霞ヶ関では「政策説明は、『大臣』と声をかけると反応がなく、『副総理』と呼んだら返事をもらえる」といった話が半ばまじめに語られるほど、存在感を増している。


突破口をどう開くか。小沢一郎氏並みの力業も、菅直人氏のような奇策もない。会見では、やはり実直な実務家らしい考えを語った。


まずは平成版「土光臨調」の設置。有識者を交えて行政改革を進め、増税への理解につなげる狙いだ。社会保障改革では、「厚生年金の適用範囲拡大など今国会に法案提出する短期の改革と、抜本改革という中長期の改革に分け、各党で協議したい」。野党は、基礎的年金の税方式化などの抜本改革案に反発するが、原型は岡田氏が旧新進党の医療・年金構造改革部会長時代に出したもの。簡単には旗を降ろせない。議論の切り分けは、抜本改革案を当面撤回せずに短期の改革と増税を進めようという苦肉の策だ。


そのうえで、「自民、民主、公明党も、『既存政党が機能しない』という国民のいらだちに向き合わないといけない」と呼びかけた。橋下徹大阪市長率いる「大阪維新の会」の台頭を当然意識している。「第3極が政治を前に進めるためにプラスであれば一つの選択だが、必ずしもそうでないかもしれない。だから我々がしっかり答えを出さなきゃいけない」と危機感を訴えた。


最近、国会論戦で自民党中堅から「本当に年金制度をわかっているんですか。もうちょっとわかっているのかと思った」と挑発された。プライドの高い岡田氏だが、受け流した。「テーブルに乗せるまでは慎重に。言い過ぎないように気をつける」



ゲスト / Guest

  • 岡田克也 / Katuya Okada

    日本 / Japan

    副首相兼一体改革・行政改革担当相 / Deputy Prime Minister

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