2014年07月24日 14:00 〜 15:00 宴会場(9階)
エイブラハム・クーパー サイモン・ウィーゼンタール・センター副所長 会見

会見メモ

国際ユダヤ人権組織「サイモン・ウィーゼンタール・センター」のエイブラハム・クーパー副所長が会見した。エスカレートするガザ紛争についての協会の見解やネットにおける憎悪の問題について述べた。

司会 杉田弘毅 日本記者クラブ企画委員(共同通信)

通訳 宇尾真理子(サイマル・インターナショナル)


会見リポート

ヘイトスピーチ根絶には 市民の働きかけが重要

岡田 宏記 (フジテレビ報道局専任局長)

ネット上でのヘイトスピーチの拡散は現代の由々しき問題で、「テロリストやその支援者の発生も多くはネットが契機になっている」とクーパー副所長は言う。そして、「憎悪」をむき出しにした〝過激派〟に対するネット上での追跡を1995年から開始。当初は数十の団体を捕捉していたが、いまやその数は3万超に及ぶ。不適切な表現については繰り返し削除の要請をしているが、フェイスブックは処置が迅速だとの評価。また、法的措置より、市民・ステークホルダーが働きかけないといけないとも指摘する。


このNGOは日本の某誌がホロコーストの記事をめぐって廃刊に追い込まれた際、存在感を示した。団体の創設者は親族の多くをジェノサイドで失い、戦後ナチハンターとして活動した経歴を持つ。会見冒頭でも副所長は現在のガザ地区での戦闘に言及し、ハマスへの非難を幾度も表明した。


歴史的な悲劇を経て設立された国際ユダヤ人権組織なだけに、ヘイトスピーチの放置がどんな悲劇を招きうるのか極点を見据えているのだろう。会場で流された日本の雑誌やネットでの過激なヘイトスピーチの表出は、この団体の人権感覚を借りなくとも非常に不適切な印象を残した。


ゲスト / Guest

  • エイブラハム・クーパー / Rabbi Abraham Cooper

    アメリカ / U.S.A

    サイモン・ウィーゼンタール・センター副所長 / Associate Dean, Simon Wiesenthal Center

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