2013年12月04日 17:00 〜 18:00 10階ホール
【時間変更】17時~18時に変更になりました。グテレス 国連難民高等弁務官 記者会見

会見メモ

António Guterres, UN High Commissioner for Refugees


※同時通訳です。日本語は右チャンネル、英語は左チャンネル
English : Choose a left channel


グテレス国連難民高等弁務官が会見を行った。200万人を超えるシリア難民の隣国への深刻な影響に懸念を示し、これまでの具体的な支援策などについて話した。難民への人道支援を強化するのと同時に難民を受け入れるコミュニティへの支援が重要であると強調した。
司会 日本記者クラブ企画委員 杉田弘毅(共同通信社)
通訳 宇尾真理子 長井鞠子(サイマルインターナショナル)


会見リポート

難民受け入れ 日本に政策の近代化望む

中檜 理 (共同通信外信部)

2005年に高等弁務官に就任して以降、10回目の来日だった。シリア内戦が泥沼化し、国内外に1千万人近い難民が生まれる中、日本政府や日本人に支援の必要性を訴えるのが狙いだ。


ポルトガル元首相という輝かしい経歴からは想像できない穏やかな表情。しかし、語る内容は真剣そのものだ。「シリアではほとんどの人たちが支援を必要としている」と力説。第2次大戦以後、最悪の危機になる恐れがあるとの見方も示した。隣国レバノンでは、シリア難民の間で児童労働や強制結婚が横行しているという。


そんな中、日本政府に対し「中東では中立な国だと思われており、チャンスがある。もっと関わってください」と、仲介役になることを求めた。


スピーチは海外での支援の話にとどまらない。日本の難民受け入れ人数は、欧米諸国に比べ圧倒的に少ないとの質問が出ると「難民政策が近代化(modernization)するよう望む」と述べた。資金面では有数の支援国である日本。UNHCR代表にとって表だって批判しにくいに違いない。そのあたりのジレンマがひしひしと伝わってきた。本人としても、ぎりぎりの訴えだったのではないだろうか。


ゲスト / Guest

  • アントニオ・グテレス / António Guterres

    国連難民高等弁務官 / United Nations High Commissioner

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