2012年07月30日 15:00 〜 16:30 10階ホール
研究会「二大政党と選挙制度のあり方」 成田憲彦・駿河台大学教授

会見メモ

成田憲彦・内閣官房参与が、日本記者クラブ主催の研究会「二大政党と選挙制度のあり方」で、民主党が提案している「小選挙区比例代表連用制」の導入などについて話し、記者の質問に答えた。

司会 日本記者クラブ企画委員 倉重篤郎(毎日新聞)

2010年8月19日の消費税に関する研究会での会見はこちら

http://www.jnpc.or.jp/activities/news/report/2010/08/r00015113/


会見リポート

理想は「穏健なる多党制」

大石 格 (日本経済新聞編集委員兼論説委員)

政治の分析者だが、当事者でもある。20年近く前、国立国会図書館の政治議会課長などを経て細川首相の秘書官に就いて世間を驚かせた。昨年からは大学教授を続けつつ、野田内閣の参与を務める。自身の行動も観察対象であるかのように語るユニークな選挙制度史の講義だった。


理想とする政治体制は「穏健なる多党制」。細川首相の口を通じて広まった言い回しだが、振り付けたのはこの人だ。


2005年と09年の衆院選でみられた地滑り的な1党勝利は、小選挙区比例代表並立制の導入時には「想定外だった」と率直に認めた。そうした思いを含めて、今後の衆院の選挙制度改革では「極端なスイング」を防ぐ必要を強調した。


具体策として挙げたのが、比例代表の議席を小選挙区での獲得議席が少なかった政党に優先して割り振る連用制だ。


この制度は憲法違反ではないかとの声があることに「憲法14条は人種、信条、性別、社会的身分、門地による差別を禁じている。違憲というならばこの中のどれに該当しているのか」と、やや大きい声で反論したのが印象的だった。


小選挙区制→二大政党制→政策の対立軸の形成、という短絡的な見方を否定し、「『敵対の政治』が『決められない政治』を招く」との指摘も同感する人が多いだろう。


1990年代前半の政治改革論議が国内政治だけをみていて、グローバリズムの広がりと日本の国家としての立ち回りにまで目配りがされていなかった、との説明は、同時代に政治を取材してきたひとりとして耳が痛かった。


参院を多党化させ、法案ごとの政策連合を形成する構想など、より詳しく聞きたい論点もいくつかあった。衆院選後にこの続きを聞く機会を期待したい。



ゲスト / Guest

  • 成田憲彦 / Norihiko Narita

    日本 / Japan

    駿河台大学教授 / Professor, Surugadai University

研究テーマ:二大政党と選挙制度のあり方

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