2016年04月19日 14:00 〜 15:00 9階会見場
シモナ・レスコヴァル 駐日スロベニア大使

会見メモ

レスコヴァル駐日スロベニア大使が会見し、記者の質問に答えた。
司会 土生修一 日本記者クラブ事務局長
通訳 西村好美(サイマル・インターナショナル)


会見リポート

EU拡大支持は変わらず

土生 修一 (日本記者クラブ事務局長)

スロベニアは、日本の四国に相当する国土に200万人が住んでいる。1991年6月にユーゴスラビアから独立の際は、ユーゴ軍と「10日間戦争」を行い、これがユーゴ分裂につながる「引き金」になった。独立後は西欧に接近し、2004年にはNATOとEUに加盟、2007年には旧東欧諸国では最初にユーロ圏に加わった。

 

レスコヴァル大使は昨年12月に着任、まだ42歳の若き女性大使だ。冒頭、「スロベニアは、国名(Slovenia)にloveが入った世界で唯一の国です」とにっこり笑った。

 

女性活躍を掲げる安倍政権の政策に関連して、「わが国は、閣僚14人の半分が女性、国会議員も半分が女性です。さらに憲法裁判所の判事9人のうち過半数の5人が女性です」と、男女平等では日本をはるかにしのぐ“先進国”であることを強調した。

 

難民問題については、「昨年10月から全人口の4分の1にあたる約50万人の難民が国内を通過した。ただ先月のEUとトルコとの合意以降、不法難民は減少しており、合意は効果を上げている」と評価した。

 

最近、ギリシャ危機などで揺らぐEU統合だが、「EU拡大を支持している。欧州の一部ならば、(かつて敵対していた)セルビアを含め、どの国でもEUに入る資格があるというのがわが国の立場です」と語った。

 

スロベニアが今、力を入れているのが観光だ。中世にタイムスリップしたような首都リュブリャナ、国境地帯に広がる雄大なユリアン・アルプス山脈、アドリア海に面した「スロベニアのベニス」と呼ばれる港町ピラン…会場で配布されたパンフレットには、魅力的な観光地が満載だった。


ゲスト / Guest

  • シモナ・レスコヴァル / Simona Leskovar

    スロベニア / Slovenia

    駐日大使 / Ambassador to Japan

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