2015年11月19日 14:00 〜 15:00 9階会見場
カート・トン 米首席国務次官補代理  会見

会見メモ

カート・トン(Kurt Tong)米首席国務次官補代理(経済・ビジネス局)が「羽田空港の国際化と日米経済のさらなる発展」をテーマに話し、記者の質問に答えた。
司会 杉田弘毅 日本記者クラブ企画委員(共同通信)
通訳 池田薫 秋山賛(サイマル・インターナショナル)


会見リポート

問われる羽田空港の国際化

油井 秀樹 (NHK国際部)

「きょうは羽田空港に焦点をあてたい」

 

そう切り出して会見を始めた米国のカート・トン首席国務次官補代理(経済担当)。去年まで在日米国大使館の首席公使を務めた日本通だ。

 

トン氏は、東京の空港(羽田+成田)が、シンガポールやソウルなど他のアジアの空港に比べて路線や便数が少なく存在感が低いと指摘。米国とアジア各都市との便は急増する一方、日米間は航空利用客が減少し経済関係の上でも問題だと警告した。そして「日本の友人からの忠告」として羽田空港のさらなる国際化を訴えたのだ。

 

日本政府も羽田空港の国際化を推進。2020年の東京オリンピックに向けて国際便を一段と増やす方針だ。しかし、どう増やすかで日米の立場が異なる。

 

トン氏は羽田空港の運用の効率性を上げるべきと主張した。氏によれば、羽田空港は安全性に関する規制が厳しいため、他の都市の同規模の空港に比べて、便数が少ないという。一方、日本側は米軍の横田基地が管理する空域を問題視している。横田基地の空域を民間機が通過できれば羽田空港の便数が増えると提案している。羽田空港の国際化をどう進めるか、日米の交渉に注目したい。


ゲスト / Guest

  • カート・トン / Kurt Tong

    米国 / USA

    首席国務次官補代理 / Principal Deputy Assistant Secretary

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