2015年11月20日 15:30 〜 17:00 10階ホール
「沖縄から考える」⑧松元剛 琉球新報編集局次長

会見メモ

埋め立て承認取り消しをめぐり政府との対決を深める沖縄の現状について、地元紙の視点から話し、記者の質問に答えた。
司会 軽部謙介 日本記者クラブ企画委員(時事通信)


会見リポート

沖縄は屈しない、民主主義を信じて

松島 佳子 (神奈川新聞編集局デジタル編集部)

「基地問題を語る上で、差別という言葉を使わざるを得ない」。冒頭、琉球新報編集局次長・松元剛氏は口にした。

 

辺野古新基地建設をめぐり、国が沖縄県を提訴したのは11月17日。〈『銃剣で接収 想起』知事『沖縄差別』と批判〉。翌日の琉球新報の1面。見出しには「差別」という文字が並んでいた。

 

「差別という言葉を使うことに、かつて私たち現場の記者はためらいがあった。だがもはや、厳しい言葉を使って本土に、政権に、問い掛けざるを得ない」。基地問題の取材を続け、4半世紀。その視線は政権だけではなく、本土へと向けられる。「沖縄県民の命の重さは、本土と同じ重さで扱われているのだろうか」

 

琉球新報が行った世論調査では、県民の83%が県内移設に反対する。訴訟提起を伝えた紙面には、米軍キャンプ・シュワブゲート前で抗議行動を続ける地元市民らの姿があった。「日本の民主主義はまだ生きていることを沖縄から示す。それを日本全体で共有できたとき、望ましい姿が見えてくる」。松元氏はゲストブックに記した。「沖縄は屈しない、民主主義を信じて」


ゲスト / Guest

  • 松元剛 / Tsuyoshi Matsumoto

    日本 / Japan

    琉球新報編集局次長 / Deputy Chief Editorial Writer, The Ryukyu Shimpo

研究テーマ:沖縄から考える

研究会回数:8

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