2015年11月04日 14:00 〜 15:30 10階ホール
独エナジー・ウオッチ・グループ会長 会見

会見メモ

ドイツの環境シンクタンク「エナジー・ウォッチ・グループ」のハンス=ヨゼフ・フェル代表が「グローバルかつローカルな温暖化防止」というテーマで話し、記者の質問に答えた。
司会 石川洋 日本記者クラブ企画担当部長
通訳 近藤あずさ(ドイツ大使館)


会見リポート

日本でも「緑の党」生まれるか

井田 徹治 (共同通信編集委員)

気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)に向け、地球温暖化対策の在り方が問われている。ドイツ・緑の党の連邦議員を務め、今はシンクタンク「エネルギー・ウオッチ・グループ」会長を務めるハンス=ヨゼフ・フェル氏は「地球を冷やすことは可能だ」と指摘した。

 

「まず、二酸化炭素の排出量を減らすこと」という同氏が強調するのは再生可能エネルギーの拡大だ。ドイツでその原動力になった2000年の「再生可能エネルギー法案」の起草者の一人でもある氏は「的確な政策があれば再エネは迅速な成長が可能だ」とデータを示しながら強調した。さらにバイオマスエネルギーやバイオ炭の利用で「大気中の炭素を取り出す」ことも可能になってきたと最新の取り組みを紹介してくれた。ドイツの脱原発政策に大きな影響を与えた緑の党は「多くの意識の高い市民や非政府組織(NGO)、再生エネルギー関係の団体など多くの力が結集された結果生まれた」という。

 

「原発や温暖化問題に取り組む市民運動など、さまざまな取り組みが日本でも増え、今後の進展が期待できる。影響力のある緑の党が日本でも生まれる機運は高まっていると思う」と分析してくれた。


ゲスト / Guest

  • ハンス=ヨゼフ・フェル / Hans-Josef Fell

    ドイツ / Germany

    エナジー・ウオッチ・グループ会長 / President, The Energy Watch Group (EWG)

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