2015年10月22日 15:00 〜 16:30 9階会見場
研究会「中韓接近と今後の日韓関係」 朴正鎮 津田塾大学准教授

会見メモ

国際関係、国際政治が専門の朴正鎮津田塾大学准教授が「中韓接近と今後の日韓関係」をテーマに話し、記者の質問に答えた。
司会 山本勇二 日本記者クラブ企画委員(東京新聞)


会見リポート

対中認識の違いを理解すべき

山本 勇二 (企画委員 東京新聞論説委員)

韓国は中国への傾斜を深める。貿易、観光客の増加、中国が持つ北朝鮮への影響力によるものだが、一方で「日本離れ」は進む。韓国人研究者はどう見ているのか。

 

朴准教授によれば、韓国は米中両国の間でいかに均衡を取り、朝鮮半島での危機を回避するか、常に難しい選択を迫られている。韓国はまず、外交、安全保障の両面で米国との連携を固める。中国とは対立するのではなく、むしろ中国が成長を持続し国際社会のルールに適応するよう促す、関与政策が必要だと提言した。朴槿恵政権ではなく、今後、革新系政権ができても、このような路線は変わらないと予測する。

 

日本と韓国では、中国に対する認識が異なる。それを十分に理解する必要がある。日本側は中国の拡大抑止を強調し中韓接近を批判するが、韓国が直面する現実を見ていないと指摘した。

 

では、韓国国民は中国に親近感を持つのか。朴准教授によると、経済交流はともかく、中国の大衆文化や小説が人気という現象は見られず、文化面では圧倒的に「日流」だという。韓国はどこかでバランスを取っているのかもしれない。


ゲスト / Guest

  • 朴正鎮 / Jungjin Park

    韓国 / Korea

    津田塾大学准教授 / Associate Profossor, Tsuda College

研究テーマ:中韓接近と今後の日韓関係

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