2015年10月01日 16:00 〜 17:00 10階ホール
「神宮外苑と国立競技場を未来へ手わたす会」共同代表 森まゆみ氏、大橋智子氏 「リセット 東京五輪」②国立競技場問題

会見メモ

神宮外苑と国立競技場を未来へ手わたす会」の共同代表を務める作家の森まゆみ氏(右)、建築家の大橋智子氏が会見し、記者の質問に答えた。同会は新国立競技場の旧計画に2年前から反対してきた」司会 川戸惠子 日本記者クラブ企画委員(TBSテレビ)

文部科学省の第三者委員会の検証報告対して発表した同会の声明(10/1付)


会見リポート

発し続けた市民の疑問の声

小沢 剛 (共同通信編集委員兼論説委員)

2020年東京五輪・パラリンピックの準備段階で起こった新国立競技場建設とエンブレムに絡むトラブル。巨額の総工費から白紙撤回されたメーンスタジアムの建て直し問題に、著名建築家などとともに一般市民の目線で疑問の声を上げ続けた。この活動がなかったら、メディアへの問題浸透は遅れたかもしれない。

 

共同代表は作家の森まゆみさん(右)と建築家の大橋智子さん。一昨年発足した会は、都市の貴重な緑地である神宮外苑の緑を壊さない、1964年東京五輪の記念碑的建造物である旧国立競技場を改修して使う―ことを目指した。神宮外苑の歴史、環境に根差して、さまざまな疑問、提言を発した。しかし、建設主体の日本スポーツ振興センターや文科省に無視され続けた。一度回り出したら止まらない日本の公共工事の悪弊。森さんは「日本は『聞かない』民主主義国家」と皮肉った。

 

「国家の力が強くて一方的に進められてきたが、市民の考えを組み入れながら進めるべきだ」とあるべき姿を語る。結果的に、五輪開催という巨大国家プロジェクトも、市民の声を無視できなくなったなら、それは日本国民にとって東京大会の意味あるレガシー(遺産)と言えるかもしれない。


ゲスト / Guest

  • 「神宮外苑と国立競技場を未来へ手わたす会」共同代表 森まゆみ氏、大橋智子氏 / Mayumi Mori, writer / Tomoko Ohashi, architect

    日本 / Japan

研究テーマ:リセット 東京五輪

研究会回数:2

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