会見リポート
2015年07月29日
15:00 〜 16:30
9階会見場
森伸生 拓殖大学イスラーム研究所長 「イスラムの視点」②イスラームの理解を求めて-イスラームの教義と信徒の生活から
会見メモ
イスラム法を専門とする森伸生氏が「イスラームの理解を求めて-イスラームの教義と信徒の生活から」というテーマで話し、記者の質問に答えた。
拓殖大学イスラーム研究所
会見リポート
「イスラムは楽な宗教」
嶋田 昭浩 (東京新聞外報部)
「すべては神の意志の中にある(と考える)。イスラームは楽な宗教だと思っています」
サウジアラビアのメッカ大学で学んだイスラム法学の深い学識とアラブ世界での豊かな生活経験に基づいて、拓殖大学イスラーム研究所の森伸生所長は率直なイスラム観を披露し笑いをとった。
イスラム世界をめぐる報道には、送り手の知識の不十分さから、正確さを欠いているものも少なくない。逆にイスラム教徒から抗議を受けると、その内容や、他の宗教をめぐる報道とのバランスを深く検討せずに、報道機関としての主体性に疑問を招くような対応をとる事例も見受けられる。今回の会見と質疑応答は、報道に携わる者に有益な時間だったはずだ。ムスリムの日常でも、より宗教的な人と世俗的な人との両面を深く知りたいと言った私は、「欲張り」と一笑されたが…。
過激派組織が同じイスラム教徒を殺害するテロが相次ぐ中で、森さんは、預言者ムハンマドの時代にも同様の事件があり、預言者が殺害者を厳しく問いただしたとされる伝承を紹介。「こうした教えが(イスラム世界で)伝えられている事実をわれわれは忘れてはいけない」と結んだ。
ゲスト / Guest
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森伸生 / Nobuo Mori
日本 / Japan
拓殖大学イスラーム研究所長 / Derector, Professor, Shariah Research Institute, Takushoku University
研究テーマ:イスラムの視点
研究会回数:2