2015年06月24日 15:00 〜 16:00 10階ホール
ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)日本の援助政策における人権保護調査の報告

会見メモ

国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)約1年にわたる調査に基づき、国際協力機構(JICA)に対して、援助政策における人権侵害に関する提言を提出した。この提言についてアダムス局長が報告し、記者の質問に答えた。
司会 土生修一 日本記者クラブ事務局長
通訳 西村好美 (サイマル・インターナショナル)
田中明彦JICA理事長あて書簡(HRWのHP)
HRWのHP


会見リポート

「現地の声を軽視」とJICA批判

土生 修一 (日本記者クラブ事務局長)

人権向上をめざす国連NGOのHRWは、JICA(国際協力機構)の人権に関する取り組みを調査してきた。

 

アダムス氏は「日本の寛大な国際援助に敬意を表したい」としたうえで、「しかしダムや道路などの援助事業に伴い、現地住民の意思に反し強制移住が行われ、人権侵害が起きている例がある」と指摘する。

 

「一党独裁型の国家に援助する場合、政権だけでなく、対象地域の住民との意思疎通が重要。しかしJICA職員はリスク回避のためか、事務所にこもりがちで現場に足を運ばない傾向があり、結果的に独裁政権を支援している」と批判する。

 

「援助大国」としての中国にも言及、「援助額で中国と対抗しても無理。民主主義国らしい人権に配慮した方法こそ日本がやるべき援助」と力説した。同席した土井早苗・日本代表は「人権問題は対象国の責任とJICAは主張するが、人権の優先性をもっと理解してほしい」と語った。

 

JICAの反論を聞いてみたい。


ゲスト / Guest

  • ヒューマン・ライツ・ウォッチ ブラッド・アダムス アジア局長、土井香苗日本代表 / Brad Adams, Asia Director, Human Rights Watch (HRW) / Kanae Doi, Japan Director, HRW

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