2015年05月22日 15:00 〜 16:00 10階ホール
登山家 野口健さん ネパール大地震報告会見

会見メモ

ヒマラヤ登山中に4月25日のネパール大地震に遭遇した登山家の野口健さんが会見し、現地の状況や支援のあり方について話し、記者の質問に答えた。
司会 倉重篤郎 日本記者クラブ企画委員(毎日新聞)
野口さん公式サイト

野口健ヒマラヤ大震災基金ページ


会見リポート

登山中、ネパール大地震に遭遇 超人的行動力で援助活動開始

土生 修一 (日本記者クラブ事務局長)

帰国後2日目の緊急会見だった。

 

ネパール大地震発生の4月25日、野口さんは標高4500メートルのエベレストの斜面にいた。「ゴーッと大きな音が響き、石がビュンビュン飛んできた」。

 

村まで下りると、多くの家屋が倒壊していた。余震の続くなか、それから3週間余、現地にとどまり村々を回って救援活動にあたった。

 

ネットなどで被害状況を発信し、日本の関係者に連絡をとり発生後わずか4日目に救援基金を立ち上げた。基金には3週間で6000万円以上の浄財が集まり、仮設住宅用に大型テント600張を発注した。

 

ジャーナリスト、援助機関指導者、行政担当者…偶然遭遇した異国での災害で、一人何役もこなして救援にあたった。

 

「近づく雨期で土砂崩れが怖い。8月にはまた行く。援助は長丁場になるので日本人も関心を失わないでほしい」と訴えた。

 

救援への熱意、並外れた組織力と行動力、具体性ある計画立案能力。「社会活動にも熱心な登山家」の枠をはるかに超えた実像を緊急会見で初めて知った。


ゲスト / Guest

  • 野口健 / Ken Noguchi

    日本 / Japan

    登山家 / alpinist

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