2015年02月10日 16:30 〜 17:30 宴会場(9階)
ウズムジュ化学兵器禁止機関事務局長 会見

会見メモ

化学兵器禁止機関のウズムジュ事務局長がOPCWの活動状況について話し、記者の質問に答えた。
司会 杉田弘毅 日本記者クラブ企画委員(共同通信)

通訳 長井鞠子(サイマル・インターナショナル)


会見リポート

塩素ガス使用か 「イスラム国」の動きに警戒感

小川 耕一 (時事通信外信部)

化学兵器廃絶に取り組んだ功績で2013年にノーベル平和賞を受賞したOPCWを4年半にわたって率いてきた。特に力を入れるシリアでの活動に関しては「政府から申告を受けた1300トンの化学兵器を10カ月で全て国外に運び出し、うち98%を廃棄した」と胸を張る。今後は廃棄を完了させるとともに、製造施設の破壊も進め、年内に同国での廃絶プログラムを終えたい意向だ。

 

会見ではイラクとシリアで勢力を拡大する過激組織「イスラム国」に関する質問が相次いだ。これについては、「イスラム国」がイラク兵に毒性のある塩素ガスを使うなどの動きを見せていると警戒感を示した上で、テロ組織による化学兵器入手を防ぐ手だてを強化することが重要と強調。一方、OPCWだけでは限界があるとして、国際社会が協力して対策を講じるよう呼び掛けた。

 

自身はシリアの隣国で親日国として知られるトルコ出身のベテラン外交官。会見の冒頭、フリージャーナリストの後藤健二さんが「イスラム国」に殺害された事件に触れ、「心からお悔やみ申し上げる」と哀悼の意を表した。


ゲスト / Guest

  • アフメット・ウズムジュ / Ahmet UZUMCU

    化学兵器禁止機関(OPCW)事務局長 / Director-General, the OPCW

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