2015年01月20日 14:00 〜 15:30 宴会場
後藤政子 神奈川大名誉教授 研究会「キューバ」

会見メモ

後藤政子氏が、米国との国交正常化に向けて動き出したキューバの現状とカストロ政権のねらいや課題について解説した。
司会 中井良則 日本記者クラブ専務理事


会見リポート

米・キューバ関係改善 「少しずつ道は開かれる」

伊藤 千尋 (朝日新聞出身)

開口一番「キューバについてはうわさや固定観念が独り歩きしている」とピシャリ。米国とキューバが関係改善に向かう歴史的な動きの中、勝手に憶測されがちなキューバを事実で知る必要を強調した。

 

キューバに対する米国の経済制裁は「世界一」厳しく、半世紀以上も続いた。今回、制裁緩和に向けて米国が踏み出したのは、キューバが米国にとって脅威ではなくなり、米国内でも関係改善を要求する声が高まったことにある、と語る。

 

キューバ革命は理想主義でヒューマニズムに基づく公正な社会を創ろうとした。社会主義だと決めつけると間違うと指摘する。最大の悩みは生産が上がらないことで、理由の1つが経済制裁だった。ラウル・カストロ国家評議会議長は「経済発展がなければ革命が崩壊する」とまで言った。制裁が緩和されれば、キューバは大いに助かる。

 

いまのキューバは政治的にも大転換中で、フィデル・カストロも推進者だ。一方、経済の自由化で格差が生まれ、黒人が再び貧困化して人種差別されるなど問題も多い。ゲストブックに「少しずつ道は開かれる」と書いた。


ゲスト / Guest

  • 後藤政子 / Masako Goto

    日本 / Japan

    神奈川大名誉教授 / Professor emeritus, Kanagawa University

研究テーマ:キューバ

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