2015年01月19日 11:00 〜 12:00 10階ホール
ワルストロム国連事務総長特別代表(防災担当) 記者会見

会見メモ

国連国際防災戦略事務局(UNISDR)の責任者でもあるワルストロム氏が会見し、3月14日から仙台で行われる第3回国連防災会議(~3/18)の意義や展望について話した。
司会 杉田弘毅 日本記者クラブ企画委員(共同通信)
通訳 澄田美都子(サイマル・インターナショナル)

第3回国連防災会議HP
国連国際防災戦略事務局駐日事務所HP 


会見リポート

3月の防災世界会議 原発事故は主題にせず?

若林 雅人 (河北新報東京支社編集部)

会見日は阪神・淡路大震災の発生から20年の節目の直後。神戸市での追悼式典にも出席し、「高齢者や家屋を失った人々の生活再建が整っていない。災害の記憶に苦しんでいる人がいまも多く存在する」と印象を語った。

 

東日本大震災後、来日は8回を数える。被災地に足を運び、行政関係者や住民らの生の声に耳を傾けてきた。第3回国連防災世界会議が3月、仙台市で開かれる意義について、「被災住民も参加しやすい。被災地視察もあり、参加者が復興の状況を自ら確認し、被災者と話をすることは非常に重要だ」と強調した。

 

東日本大震災は甚大な津波被害とともに世界最悪レベルの原子力災害を招いた。仙台での会議で取りまとめる新たな防災・減災の行動枠組みに福島第一原発事故をどう位置づけるかに関心が集まっているが、「あくまで自然災害の副産物という脈絡で従来と同様、技術ハザードの1つに含める」と、主題にしない考えを示した。いまも続く放射性物質による汚染や健康不安の現実こそが世界と共有すべき複合災害の経験と教訓ではないか、と考える身としては、割り切れない思いも持った。


ゲスト / Guest

  • マルガレータ・ワルストロム / Margareta Wahlström

    国連事務総長特別代表(防災担当) / Special Representative of the Secretary-General (SRSG) for Disaster Risk Reduction, UN

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