2014年12月12日 11:30 〜 13:00 10階ホール
葛西敬之 JR東海名誉会長 昼食会

会見メモ

葛西敬之 JR東海名誉会長が会見し、東海道新幹線50周年とリニア中央新幹線、高速鉄道の海外展開などについて話した。

 

司会 杉尾秀哉 日本記者クラブ企画委員(TBSテレビ)、軽部謙介企画委員(時事通信社)


会見リポート

東海道新幹線半世紀 リニア着工で新たな出発

中村 宏之 (読売新聞調査研究本部主任研究員)

日本の鉄道の歴史で2014年は2つの大きな節目が刻まれた年として記憶に残るだろう。1つは東海道新幹線の開業から50年、もう1つはリニア中央新幹線の着工認可である。いずれもJR東海に関わるものである。葛西敬之名誉会長の会見は、日本が世界に誇る高速鉄道の半世紀の実績と、未来への新たな出発を強く印象付けた。

 

葛西氏は新幹線開業の1年前の1963年に旧国鉄に入社。新幹線と共に歩んだ鉄道マン人生といえるが、実は国鉄時代の新幹線は技術的な進歩は乏しく、87年の分割民営化以降に飛躍的に発展を遂げたという指摘は興味深い。最高速度を220キロから270キロに引き上げ、車両運用の効率化で列車本数も1時間当たり10本から15本に増やした。高速鉄道としての技術と効率性は最高域に達したといえる。さらに、事故による乗客の死傷ゼロの記録はいまも続く金字塔である。

 

そしてリニア。東京・名古屋間でも総工費5兆円を超える壮大なプロジェクトだが、全額自社負担で建設する。葛西氏は「新幹線より700円高い料金をもらえば十分やっていける」と自信を示す。米国展開も含め新たな挑戦への気迫を感じた。


ゲスト / Guest

  • 葛西敬之 / Takayuki Kasai

    日本 / Japan

    JR東海名誉会長 / Chairman Emeritus, Central Japan railway company

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