2014年12月02日 14:00 〜 15:30 宴会場(9階)
コーベリエル 自然エネルギー財団理事長 記者会見

会見メモ

自然エネルギー財団のコーベリエル理事長が(元スウェーデン・エネルギー庁長官)が「欧州のエネルギー事情―気候変動に対向するための政策?」と題して話した。

 

司会 石川洋 日本記者クラブ企画担当部長

通訳 長井鞠子(サイマルインターナショナル)


会見リポート

再生可能エネルギー産業で「エネルギーリッチ」な日本へ

井田 徹治 (共同通信編集委員)

スウェーデンのエネルギー庁長官の職を辞して日本の自然エネルギー財団の理事長に就任してから3年余。3度目となる今回の会見は「欧州のエネルギー事情」がテーマだった。

 

ドイツ、デンマーク、スウェーデンなどの多くの国で再生可能エネルギーによる発電量が急増し、原子力のそれを大きく上回りつつある。規模の拡大に伴って、発電コストは急速に安くなっているという「産業の学習曲線」のグラフを示し、「風力発電などは原発はおろか既存の火力発電と補助金なしで競争できるレベルになった」と指摘した。

 

東京電力福島第一原発事故直後から、日本のエネルギー政策を見つめてきただけに、当然ながら話は欧州だけにとどまらない。ドイツの電力業界が「1990年代には、再生可能エネルギーが全電力に占める比率は4%が限界だとしていたが、いまやその比率は25%、太陽光だけで5%になる」との事実を紹介。発電会社と送電会社を完全に分離することの重要性を語った。「日本は資源小国だとの長い間の思いから脱し、再生可能エネルギー産業を興せば『エネルギーリッチ』な国になれる」と結んだ会見の内容は、いつもながら明快だった。


ゲスト / Guest

  • トーマス・コーベリエル / Tomas Kåberger

    自然エネルギー財団理事長

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