2014年11月19日 15:30 〜 16:30 10階ホール
IEA 世界エネルギー展望2014年版 会見 マリア・ファンデルフーフェンIEA 事務局長

会見メモ

11月12日に、国際エネルギー機関(IEA)が発表した「世界エネルギー展望2014」の要点について、マリア・ファンデルフーフェン事務局長が説明した。

司会 日本記者クラブ企画委員 脇祐三(日本経済新聞社コラムニスト)

通訳 池田薫 高野 雅子(サイマルインターナショナル)


会見リポート

原発の役割強調しつつ忠告も

斎藤 香織 (共同通信科学部)

原発や再生可能エネルギーはどう進むべきか。日本のエネルギーの方向性に何らかの示唆が得られればと思い、IEAのファンデルフーフェン事務局長のスピーチを聴いた。


事務局長の答えは「原発が動かなければ日本のエネルギー安全保障のリスクが高まり、温室効果ガスの排出削減や経済成長における障壁が高くなる」。IEAが11月に公表した「世界エネルギー展望(WEO)2014」の予測結果という。


なるほど。しかし釈然としない点もある。エネルギー安全保障、温室効果ガス削減、経済成長はいずれも再エネも得意とする分野ではないか。


WEO2014によると、日本の2040年時点の電源構成は、原発を積極活用する想定では再エネが30%強、原発が20%強、化石燃料が50%弱。原発ゼロの想定では、再エネの比率がさらに伸びるものの、化石燃料が6割強となり、温室効果ガス排出や燃料輸入費の増大をもたらすという。


事務局長は原発の役割を強調しながらも「廃炉にかかる費用や期間に不確実性がある。使用済み核燃料の処理に人々が抱く懸念に対応しなければならない」との忠告も忘れなかった。


ゲスト / Guest

  • マリア・ファンデルフーフェン / Maria van der Hoeven

    国際エネルギー機関(IEA)事務局長 / Executive Director, International Energy Agency

研究テーマ:IEA 世界エネルギー展望2014年版

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