2014年10月21日 17:30 〜 18:30 宴会場(9階)
マルグヴェラシヴィリ グルジア大統領 記者会見

会見メモ

公式訪日しているグルジアのマルグヴェラシヴィリ大統領が会見し、対EU・NATO関係を重視する外交政策などについて説明した。南オセチアやアブハジアの紛争問題を抱えるロシアについては、民主的な隣国の存在がプラスだと理解せず、この地域に悪い影響を与えているとして、強く非難した。

司会 伊藤芳明 日本記者クラブ理事長(毎日新聞社)

通訳 長井鞠子(サイマル・インターナショナル)


会見リポート

国際法を軽視するロシア 小国の頼みの綱は民主主義連合

杉田 弘毅 (企画委員 共同通信編集委員室長)

ウクライナ危機の先例は2008年のグルジアとロシアとの軍事衝突だった。ロシアはこの時、グルジアからの南オセチア、アブハジアの独立を承認し影響下に収めた。会見はほぼ、ウクライナで再び国際法軽視の動きに出たロシア問題という重たいテーマに費やされた。


ロシアにさらに強い制裁を科すべきか、対話解決か。大統領のメッセージは「対話に代わる道はないのは分かるが、占領・併合を認めないという原則は国際社会が一貫して伝えるべき」だった。


天然ガスの輸入や北方領土などロシアと懸案を抱える日本は対話派。大統領はロシアに強い態度で臨み、その主張を受け入れないでほしい、とくぎを刺したことになる。


「08年の対ロシア非難の声を、国際社会がずっと維持していれば、クリミアの併合などなかったはずだ」と説得力がある。国際社会は忘れやすいのだ。いま、ロシアは南オセチアとアブハジアの行政機能を吸収し併合への動きを進めているという。


日本とは民主主義という価値を共有すると繰り返した。大国ロシアの脅威に接する小国の頼みの綱は民主主義連合だ、という本音は明快だった。


ゲスト / Guest

  • ギオルギ・マルグヴェラシヴィリ / Giorgi MARGVELASHVILI

    グルジア / Georgia

    大統領 / President

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