2014年10月29日 14:00 〜 15:00 10階ホール
シィ国際赤十字・赤新月社連盟事務総長

会見メモ

エボラ出血熱の感染が広がるギニア、シエラレオネを8月の就任直後に視察してきたシィ事務総長が会見し、現地の状況や赤十字の取り組みについて話した。日本でもリベリアに滞在し発熱した男性が羽田空港から入国したことが大きく報じられたが、「センセーショナルに書き立てて欲しくない」と率直に指摘、冷静な報道を求めた。

司会 宮田一雄企画委員(産経新聞)

通訳 池田薫(サイマル・インターナショナル)


会見リポート

エボラ緊急対応へ さらなる国際支援訴える

熊倉 逸男 (東京新聞・中日新聞論説委員)

セネガル出身。国連機関勤務を経て、200人以上の応募者の中から事務総長に選ばれた。


8月に就任直後、エボラ出血熱の感染拡大に直面、西アフリカのギニア、シエラレオネに飛んだ。遺体が放置され、感染を知られたくないので自己申告が進まず、感染者の把握と安全対策が進まない―などの現状を目の当たりにした。


エボラ出血熱はマラリアなど他の熱帯病と症状が似ていて識別が難しいため、「国民に正しい情報を知らせる」ことが重要と強調。いたずらに恐怖心を持たず、埋葬の際に遺体に触れないことなどを「社会に説得する」ことも必要だと述べた。


西アフリカを中心に約2万人の医療ボランティアが活動。現地はこの時期でも気温約35度。防護服を着ると暑さ約45度の中での作業となる。「注意力が散漫にならないためにもローテーションを組むことが必要」だが、感染を恐れボランティアの集まりはよくない。「団結して活動することでお互いに守り合うことができる。そこで得た知識をそれぞれの国に持ち帰って生かすこともできる。(支援する側、される側の)双方向のパートナーシップが重要だ」とさらなる国際支援を訴えた。


ゲスト / Guest

  • エルハッジ・アマドゥ・シィ / Elhadj Amadou Sy

    国際赤十字・赤新月社連盟事務総長 / Secretary general, International federation of red cross and red crescent societies(IFRC)

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