2014年10月16日 14:30 〜 15:30 宴会場(9階)
マーク・ダイブル世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)事務局長 「HIV/エイズ」

会見メモ

世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)のダイブル事務局長が会見した。同基金が2002年に設立されてから、12年間で3大感染症を征圧するうえで大きな前進があったとした。ワクチンの有効性、エボラ熱などについての質問に答えた。

司会 宮田一雄 日本記者クラブ企画委員(産経新聞社)

通訳 西村好美(サイマル・インターナショナル)


会見リポート

エボラ対策でも保健基盤強化の重要性を強調

宮田 一雄 (企画委員 産経新聞特別記者)

世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)は2002年1月に発足し、過去10年余り、世界の三大感染症対策に大きな貢献を果たしている。2000年九州沖縄サミットで、議長国日本が途上国の感染症対策への新たな追加的資金の必要性を強調し、それが基金創設につながったことは、国際保健分野では有名だ。


ダイブル事務局長はこうした日本の貢献に感謝するとともに「エイズも結核もマラリアも、まだ終わっていない」と述べ、支援の継続を求めた。今年の厚労省の世界エイズデー国内啓発キャンペーンテーマ「AIDS IS NOT OVER~まだ終わっていない~」を素早くメッセージに取り入れるあたりは、革新的な組織運営を目指す21世紀型国際機関トップとしてのコミュニケーション能力の高さをうかがわせた。


また、西アフリカのエボラ出血熱について、流行国3カ国では、紛争で破壊された保健基盤が再建されていないことを指摘した。ナイジェリアなど周辺国では少数の発症事例で封じ込めに成功しており、保健基盤強化が感染症の流行という危機への対応にも重要であることを強調した。


ゲスト / Guest

  • マーク・ダイブル / Mark Dybul

    世界エイズ・結核・マラリア対策基金事務局長 / Executive Director, The Global Fund

研究テーマ:HIV/エイズ

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