2014年07月29日 13:30 〜 14:30 宴会場(9階)
「沖縄の防災対策に米軍の協力を」 提言団体会見 府本禮司 沖縄平和協力センター理事長

会見メモ

沖縄平和協力センターの府本禮司理事長が、同センターが出した報告書「在日米軍との自然災害対処協力~沖縄からの提言」の概要を説明し、質問に答えた。この報告書は沖縄県が大規模な津波に見舞われた際に、防災・災害対処を在日米軍と協力していくための提言をまとめたもの。

司会 土生修一 日本記者クラブ事務局長


会見リポート

沖縄から政策提言「在日米軍と防災・災害対処で協力を」

笹島 雅彦 (読売新聞調査研究本部主任研究員)

沖縄県の米軍基地問題といえば、その整理・縮小が長年の課題となってきた。ところが、沖縄に駐留する米軍と、大地震や津波など自然災害対処で協力する方策を探ろうという提言が沖縄県内の政策研究機関から出てきた。これは、全く新しい角度からの発想といえるだろう。


稲嶺知事時代に知事公室長を務めた府本理事長や上杉勇司・早大教授らが中心となって2年がかりでまとめたプロジェクト。東日本大震災クラスの巨大津波に沖縄県が襲われたら、どのような災害対応を行うべきか。想定によると、沖縄本島東海岸には最大30メートルを超える津波が押し寄せ、海抜の低い那覇空港が使用不能となり、沖縄各地は孤立する。自衛隊・海保の能力だけでは災害復旧に対処できず、米軍を地域の防災・災害対応の施策に組み込もうというわけだ。合同防災訓練の実施や防災協力協定の締結、米軍司令部に防災調整官を置いて県側との連携を強化するなど具体的な11の政策提言にまとめた。


普天間基地の県内移設に反対する住民たちの納得を得られるか、との問いに「説得は難しい」と府本氏。まずは県内の合意形成が課題だろう。


ゲスト / Guest

  • 府本禮司 / Reiji Fumoto

    日本 / Japan

    沖縄平和協力センター理事長 / Director, Okinawa Peace Assistant Center

研究テーマ:沖縄の防災対策に米軍の協力を

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