会見リポート
2014年07月23日
12:00 〜 13:30
10階ホール
昼食会 古賀信行 野村ホールディングス取締役会長 「成長戦略には何が必要か 現場からの視点」⑧
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会見リポート
投資には「不確実性」がつきもの チャレンジしやすい国に
土谷 英夫 (日本経済新聞出身)
「日本で不思議だなあ、と思うことを忌憚なく」と切り出した。
「貯蓄から投資へ」が進まない。投資には不確実性がつきもので、日本人はもっと不確実性を直視すべきだという。「3・11」直前に東電株を売った人、買った人の身近な見聞も引き「人間が生きていること自体が不確実性の極み」とも。
日経平均が代表する銘柄を買い、ずっと持っていればよい時代は終わったと断言した。成長に新産業の出現が不可欠だが、それが何かはわからない。政府が青写真を描いてもうまくいかず、要はチャレンジしやすい国にすることだという。
日本は「(株価も含め)動くものに対するいろんなしつらえが冷たくできている」そうで、公正を重んじるあまりのNISA(少額投資非課税制度)やエンジェル税制の使い勝手の悪さ、横並び運用の機関投資家などを挙げたが、会員から「証券会社は何をするのか」と忌憚なき質問が出た。
不確実な未来に挑戦する起業家の血気を「アニマル・スピリッツ」と呼んだのはケインズだが、その血気を取り戻せるかどうかが、成長戦略の成否を握るのかもしれない。
ゲスト / Guest
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古賀信行
野村ホールディングス取締役会長
研究テーマ:成長戦略には何が必要か 現場からの視点
研究会回数:8