2014年07月09日 14:30 〜 15:30 10階ホール
「成長戦略には何が必要か 現場からの視点」⑦ 新浪剛史 ローソン取締役会長

会見メモ


産業競争力会議民間議員の新浪剛史ローソン会長が会見した。産業競争力会議で取りまとめた成長戦略で自分が担当した、農業、コーポレートガバナンス、医療・介護・健康増進の3分野について述べた。インフレに向かいつつある日本経済の中、企業経営者にとっては、何もやらない方がよいから、何かをやらなければならない時期に変わってきている、と。
司会 安井孝之 日本記者クラブ企画委員(朝日新聞)



会見リポート

インフレ下は「やってみなはれ」

安井 孝之 (企画委員 朝日新聞編集委員)

企業を渡り歩く「プロ経営者」の1人である。もともとは三菱商事のサラリーマンだったが、同社と提携したローソンの社長となってからは、創業社長のようにも見えた。そんな新浪さんから見れば、多くの日本企業の経営者はあまりに安閑としているように映るのだろう。


「経営者自身の突破力がなくなっているのでは」という質問に「言いづらいが、心の中では正しいと思う」と率直に答えた。社外取締役の受け入れに異論を挟む空気が経済界の一部にはあるが、「何を考えているのか。守れば守るほど世界から取り残される」とばっさり切った。


政府の産業競争力会議の民間議員を務めた。同会議がまとめた、いわゆる成長戦略「日本再興戦略」の冒頭に「稼ぐ力」を付けるべきだ、と経営者らを叱咤した。「15年続いたデフレの下では何もしないことが良かったが、デフレからインフレに変わると稼ぐ力がなければだめ。『やってみなはれ』の精神でないと」


「経営者よ、自ら変革を」と呼びかけるふうだが、ローソンからサントリーへの転身は、自らにもまた新たな挑戦を課す覚悟、と見た。


ゲスト / Guest

  • 新浪剛史 / Takeshi Niinami

    日本 / Japan

    ローソン取締役会長 / Chairman, Lawson

研究テーマ:成長戦略には何が必要か 現場からの視点

研究会回数:0

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