2014年07月02日 12:00 〜 13:30 10階ホール
昼食会 ミラー 駐日オーストラリア大使

会見メモ

本年4月のアボット豪首相来日以降急速に進展する、日豪の経済や防衛関係について、ミラー駐日豪大使が説明した。防衛協力については、相互補完性や周辺地域の安定性のためにも重要であり、日豪戦略的パートナーシップをより高い次元に引き上げていくことにつながる、とした。
司会 杉田弘毅 日本記者クラブ企画委員(共同通信)

会見リポート

防衛・経済の連携 深化した日豪関係を評価

能勢 伸之 (フジテレビ解説委員)

「留学時代を含め通算13年間、日本におりますが、この間に3度にわたる日本への赴任を通じて、何度もお邪魔しています」


日本語に堪能な理由を流暢な日本語で説明することから始めたミラー大使は、「この10年間で、防衛・安全保障関係は日豪の中枢を担う存在」と安全保障分野の深化を評価。経済分野では、日本からの投資額が昨年、1309億豪ドルを超えたことを挙げつつ「経済パートナーとしての日本の重要性は、経済的順位をはるかに超える」と、日豪EPA(経済連携協定)大筋合意やTPP(環太平洋経済連携協定)交渉の重要性を強調した。


中国に対しては「良好な関係を築こうとしています。中国は世界第2の経済大国になりました」と関係強化を明言しつつ、現在の国際秩序の根底には、豪州が重視する国際的な行動基準や国際法があり「中国がこうした規則に基づいた行動を取るのを期待しています」と法の支配を重視する姿勢も示した。


また、質問に答える形で、第一次世界大戦時、旧日本海軍の巡洋戦艦「伊吹」が豪・ニュージーランド船団を護衛した100年前の事例を「集団的自衛権行使」という言葉を交えて紹介。巧みに笑いを誘う、終始、和やかな会見だった。


ゲスト / Guest

  • ブルース・ミラー / Bruce Miller

    オーストラリア / Australia

    駐日大使 / Ambassador

ページのTOPへ