2014年06月30日 15:00 〜 16:00 10階ホール
ツィンツァゼ駐日グルジア大使 記者会見

会見メモ

6月27日、グルジアはEUとの連合協定に調印した。ツィンツァゼ・駐日グルジア大使は会見で、これによりグルジアの欧州化は不可逆的になり、将来のEU加盟に一歩踏み出したことになる、と語った。

司会 川村晃司 日本記者クラブ企画委員

通訳 森岡幹予(サイマル・インターナショナル)


会見リポート

ロシア市場に依存せず EUへの統合推進に自信

大野 正美 (朝日新聞国際報道部・機動特派員)

「グルジアはすでに自由貿易協定(FTA)を結んだ国との間に3億5千万人の市場を持っている。今回、欧州連合(EU)との連合協定に署名した結果、5億人の市場が新たに加わる。その効果により、グルジア経済の競争力はさらに高まり、急速に成長していくだろう」


6月27日にウクライナ、モルドバとともに署名したEUとの連合協定をもとに、グルジアの欧州統合を進めることに強い自信を示した。


これら旧ソ連3国の欧州接近を牽制するように、ロシアはウクライナのクリミア半島を併合した。連合協定署名にも対抗措置をとる可能性があるが、「グルジアは古代から欧州地域と中央アジア間の物流のハブだ。貿易相手は多く、ロシア市場にさほど依存していない」と強調する。


ウクライナと同様、グルジアでも「2008年の軍事衝突以来、アブハジアと南オセチアでロシア軍による占領が続いている」とする。この領土紛争を「長い道のりだが、あくまで対話を通じて解決する」と力を込めた口ぶりに、古来激しく諸民族が行き交ったコーカサスの地で、キリスト教を中心とする独自の文化を守り抜いてきた民族でつくる国の矜持がうかがえた。


ゲスト / Guest

  • レヴァン・ツィンツァゼ / Levan Tsintsadze

    グルジア / Georgia

    駐日大使 / Ambassador

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