2014年06月10日 14:00 〜 15:30 10階ホール
研究会「放射性廃棄物地層処分研究の現状」 野村茂雄 日本原子力研究開発機構理事

会見メモ

「核のごみ」放射性廃棄物の地層処分(地中深くに埋める処分方法)研究の現状と課題について、日本原子力研究開発機構の野村茂雄理事が話した。同機構では岐阜県瑞浪市、北海道幌延町に地下研究施設を持ち、廃棄物を埋設するための技術や環境への影響などについて研究を進めている。
司会 服部尚 日本記者クラブ企画委員(朝日新聞)

会見リポート

幌延町での地層処分研究 「3者協定ほごにはしない」

内本 智子 (北海道新聞東京報道センター)

日本原子力研究開発機構の幌延深地層研究センター(北海道幌延町)について、研究終了後に地下坑道を埋め戻すことを「もったいない」と発言した問題が波紋を広げる中での会見となった。


幌延は、高レベル放射性廃棄物を地下深くに埋める地層処分を実現するため、地下水対策の技術などを研究する施設。町、道、機構の3者で「放射性廃棄物を持ち込まない」「研究終了後は埋め戻す」ことを約束した協定がある。


会見で「3者協定をほごにすると心配をかけたが、決してそのようなことは考えていない」と釈明した。問題の発言は4月に幌延町議と懇談した際のもので、住民らが反発を強めていた。


地元反応の背景には、なし崩しに計画が延長され、将来「核のごみ」が持ち込まれることへの懸念がある。機構は研究期間を2021年ごろまでとあいまいにしたまま、現状地下350㍍の坑道を500㍍まで掘削する方針を示している。


地層処分は国民合意が得られたと言い難く、処分場選定の道筋も不透明だ。それだけに、幌延の事業は野村氏の言葉通り「3者協定を厳格に守り進める」ことが大原則。道内メディアの関心の高さも目立った。


ゲスト / Guest

  • 野村茂雄 / Shigeo Nomura

    日本 / Japan

    日本原子力研究開発機構理事 / Executive Director, Japan Atomic Energy Agency

研究テーマ:放射性廃棄物地層処分研究の現状

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