2014年05月13日 13:30 〜 14:30 宴会場(9階)
著者と語る『北京大学講義録 日中反目の連鎖を断とう』 浅野勝人氏

会見メモ

NHK記者から政治家に転じ、衆参両院の議員を務めた浅野勝人氏が、著書『北京大学講義録 日中反目の連鎖を絶とう』(NHK出版)について語った。氏が北京大学で2011年から12年にかけて行った7回の講義をまとめたもの。講義では「過去に学んで現在を正し、未来に活かす」と、相互理解のためには歴史認識の違いを乗り越えることの重要性を繰り返し訴えたという。
司会:倉重篤郎 日本記者クラブ企画委員(毎日新聞)


会見リポート

過去に学んで現在を正し、未来に生かそう

五味 洋治 (東京新聞編集委員)

2011年から北京大学で計7回、特別講義を行ってきた。NHKの政治記者出身、自民党の国会議員も務め「中国と40年のつきあい」という経歴に、学生たちの関心は高かった。


「人気じいちゃん」というニックネームで呼ばれ、「300席の階段教室は毎回満員。講義後の質疑応答が終わるまで、出て行く学生がいなかった」というのもうなずける。


この名物講義の内容が、13年11月『北京大学講義録 日中反目の連鎖を断とう』(NHK出版)という本にまとまった。


特に興味深いのは記者時代に目の当たりにした日中国交正常化のプロセスだ。大平正芳外相らが政治生命をかけ、中国側と息詰まる交渉を重ねた。


それだけに、尖閣諸島の国有化(12年9月)による日中関係悪化には残念さを隠さない。


授業の中では、繰り返し「過去に学んで現在を正し、未来に生かそう」と呼びかけた。学生は反発するどころか「相手を許さなければ、中国は発展できない」と応じたという。


この特別講義が、今後も長く続いてほしいと願っている。


ゲスト / Guest

  • 浅野勝人 / Katsuhito Asano

    日本 / Japan

    元自民党国会議員 / former Japanese politician of the Liberal Democratic Party

研究テーマ:著者と語る『北京大学講義録 日中反目の連鎖を断とう』(2013年11月、NHK出版)

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