2014年04月28日 14:00 〜 15:00 10階ホール
亀山紘 宮城県石巻市長 記者会見

会見メモ

亀山紘・石巻市長が会見し、人口が1万人以上減り、仮設とみなし仮設住宅をあわせ2万6千人が入居する中での復興のさまざまな取り組みについて説明した。

司会 川村晃司 日本記者クラブ企画委員(テレビ朝日)


会見リポート

データが示す厳しい現実 平成の大合併がもたらしたものは

田中 雄一郎 (朝日新聞論説委員)

市内で2万戸近くが全壊し、一部損壊まで広げると住戸の4分の3が傷んだ――。東日本大震災の被災地のうち、いわゆる地震・津波被災地で最大級の被害に見舞われた自治体である。


震災がなくとも人口の減少が不可避だったなかで、どう復興に取り組んでいくのか。資料のデータを追いながら、現状と課題を淡々と語った。工学博士ならではといえようか。


足もとの数字からは厳しい現実が浮かび上がる。4000戸の建設を計画する復興公営住宅で、完成済みはわずか4%。市立病院の再建は、資材の高騰で単価が計画の1・4倍にはねあがった。復興のカギを握る水産加工業の有効求人倍率は3倍を超え、人手不足が深刻だ。


時間切れで触れられなかったが、9年前に1市6町の広域合併で生まれた市特有の難しさが横たわる。自然エネルギーや情報技術(IT)を組み込んだコンパクトな街づくりを掲げるが、旧石巻市と比べて震災後の人口減が著しい半島部への目配りも欠かせない。


平成の大合併の功罪は。復興関連の国の制度で改めるべき点は。次回にぜひ尋ねてみたい。


ゲスト / Guest

  • 亀山紘 / Hiroshi Kameyama

    日本 / Japan

    宮城県石巻市長 / Mayor of Ishinomaki city, Miyagi Prefecture

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