2014年04月16日 14:30 〜 15:30 10階ホール
ボズクル トルコ議会外交委員長 記者会見

会見メモ

ボズクル・トルコ議会外交委員長が会見し、シリア、ウクライナ情勢、対イスラエル関係、EU加盟問題などについてコメントした。

司会 脇祐三 日本記者クラブ企画委員(日本経済新聞)

通訳 池田薫(サイマル・インターナショナル)


会見リポート

ウクライナ情勢 制裁より外交努力で解決を

古谷 祐伸 (朝日新聞国際報道部)

数十万人規模の避難者を受け入れている隣国シリアと、黒海を挟んで向き合うウクライナの情勢。めざましいトルコ経済発展の不安材料として、この2点を挙げ、ロシアの影響力という地政学的な視点から解決の可能性を読み解いた。


まずシリア。昨年、ロシアがシリア情勢への対応を名目に数十年ぶりに艦隊を地中海に派遣したことについて、「ロシアは念願の地中海をシリアを通じて確保できた」と説明。さらに、「シリア軍はいわば軍がそっくりそのまま、ロシア製の兵器で成る。シリアという売却先は維持したい」とロシアの思惑を分析。「ロシアが満足する形でしか、シリア問題の解決はあり得ない」と指摘した。


ウクライナ問題については「ロシアが黒海で拠点にするウクライナ領の港の確保が発端で、港を含むクリミア半島の併合になった。決して容認できない」。そう訴えつつも、ロシアとの密接な経済関係に配慮して「対話により、外交的に解決を」と締めくくり、対ロシア制裁には慎重姿勢をみせた。


国会議員になるまで外交官を39年務めた。独自のバランス感覚に基づく手腕に期待したい。


ゲスト / Guest

  • ヴォルカン・ボズクル / Volkan Bozkir

    トルコ / Turkey

    議会外交委員長 / Chairman of the Foreign Affairs Committee of the Turkish Grand National Assembly

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