2014年04月08日 17:00 〜 17:30 宴会場(9階)
アンヘル・グリア OECD事務総長 記者会見

会見メモ

日本のOECD加盟50周年関連行事に出席のため来日したグリアOECD事務総長が会見し、安倍政権が成長戦略で新たに盛り込むべき内容、米国や欧州の経済の現状、リスク、展望などの質問に答えた。

司会 実哲也 日本記者クラブ企画委員(日本経済新聞)

通訳 西村好美、大野理恵(サイマル・インターナショナル)


会見リポート

「新成長戦略」へ提言 短期的な刺激より中長期策を

細見 るい (朝日新聞経済部)

日本が経済協力開発機構(OECD)に加盟して50年目を祝うとともに、安倍政権が6月に打ち出す「骨太の方針」に間に合わせるため、政策提案を携えて来日した。記者会見の前には、麻生太郎財務相を訪問し、「これこそは伝えたい」と報告書を直接手渡した。


安倍政権は2020年度までに、国と地方の政策予算の赤字(国内総生産比)をゼロにするという目標を立てている。経済政策「アベノミクス」では、1本目で「金融緩和」、2本目で「財政出動」を実施している。「3本目が経済政策の持続性を占う矢になる」とみる。


やるべきは短期的な刺激策ではなく、中長期的な成長を実現するために教育、労働市場の流動性、税制改革、規制改革といった分野の変革に手をつけることだ。なかでも女性の労働参画を高めることが、とりわけいい結果につながると強調した。


会見は20分と短いものだったが、「海外投資に対してもっと開放すると競争が激しくなる。そうなれば、消費者の権限が高まり、日本経済がさらに強くなる」と力強い声で訴えかけた。


ゲスト / Guest

  • アンヘル・グリア / Angel Gurria

    経済協力開発機構 / OECD

    事務総長 / Secretary-General

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