2014年04月02日 16:00 〜 17:00 10階ホール
エブテカール イラン副大統領 記者会見

会見メモ

イランのエブカテール副大統領・環境庁長官の会見を行った。ロウハニ政権の主要課題は経済再建であり、日本を含め欧米、アジア諸国からのエネルギーや環境分野での投資を歓迎する、と。

司会 杉田弘毅 日本記者クラブ企画委員(共同通信)

通訳 池田薫(サイマル・インターナショナル)


会見リポート

希望と楽観 イランの改革担う女性リーダー

二村 伸 (NHK解説主幹)

イランの変化を象徴するロウハニ政権を支える1人、エブテカール副大統領の会見のキーワードは、「希望と楽観」だった。経済の立て直しや外交関係の改善、環境保護など様々な課題に対し「経験豊かな閣僚たち」が改革を断行し、国民は将来を楽観し希望を持てるようになった、時間はかかるが正しい方向に向かっていると国民が実感することが重要だという。「メディアの政府批判も認めている」「EU並みの排出ガス規制を導入した」とも。政府批判などもってのほか、大気汚染も世界最悪と言われた80年代後半のテヘラン駐在当時には想像もつかなかった言葉である。


ハタミ前政権で初の女性副大統領を務め、イランの女性の社会進出ぶりを国際社会にアピールする役割も担ってきた。今回は環境分野での協力を求める大統領の親書を携えて訪日、日本企業の進出を呼びかけた。


ただ、改革は始まったばかりで核交渉の着地点も見えない。保守派の巻き返しも予想される。制裁全面解除はまだ先のことで、楽観が確信に変わるまで、もうしばらく慎重に見守る必要がありそうだ。


ゲスト / Guest

  • マスーメ・エブテカール / Massoumeh Ebtekar

    イラン / Iran

    副大統領・環境庁長官 / Vice President and Head of the Department of Environment

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