2014年03月24日 15:00 〜 16:00 10階ホール
本田敏秋 遠野市長 記者会見

会見メモ

本田敏秋・岩手県遠野市長が会見し、東日本大震災発災後の同市の沿岸被災地への後方支援を可能にした背景や構想、官民一体の支援活動などについて振り返った。

司会 安武秀明 日本記者クラブ企画委員(西日本新聞)


会見リポート

大震災の対応、4年前から構想 後方支援で沿岸被災地を支える

山﨑 登 (企画委員 NHK解説主幹)

東日本大震災では、過去の災害とは比較にならないほどの広がりで自治体同士の連携や支援が行われたが、中でも注目されたのが遠野市の「後方支援」だった。遠野市は陸前高田市や釜石市、宮古市など沿岸の市町村のどこへも約50キロ、車で1時間という地の利を生かして、自衛隊や消防庁の緊急援助隊、それに各地の医療チームやボランティアなどの基地になったほか、多くの市民が炊き出しに参加し、3月末までに、おにぎり14万個を被災地に届けるなどした。


その取り組みができた背景には、東日本大震災が起きる4年前から、いざという時には遠野市が「後方支援」の拠点になるという構想をまとめ、自衛隊などと訓練を繰り返していたという話には驚かされた。南海トラフの巨大地震や首都直下地震など大きな地震災害が心配される中、今後の国の防災対策に自治体同士の支援態勢を制度として盛り込んでおく必要があると、本田市長は力説した。


そして遅々としている被災地の復興に向けて、少子高齢化が進んでいく将来を見据えて、それぞれの自治体や地域の実情を踏まえた広い視野からの支援が必要ではないかと会見を締めくくった。


ゲスト / Guest

  • 本田敏秋 / Toshiaki Honda

    日本 / Japan

    岩手県遠野市長 / Mayor of Tono city, Iwate Prefecture

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