2014年03月03日 13:30 〜 14:30 10階ホール
桜井勝延 南相馬市長 記者会見

会見メモ

桜井勝延・南相馬市長が会見し、市の現況と復興に向けた取り組みについて話した。

原発とは共存しない方針を維持していく。問われているのは、どのような形で再生していくかであり、再生可能エネルギー基地整備などありとあらゆることに挑戦していくつもりだ、と。

司会 川上高志 日本記者クラブ企画委員(共同通信)


会見リポート

「記者は現場を」の重い言葉

川上 高志 (共同通信社編集局次長)

東日本大震災・福島原発事故から3年。メディアでは、さまざまな特集が企画された。だが「風化させない」という言葉は上滑りしていないか。あらためて問い直させられる会見だった。


メディアへの不信感を真正面から投げかけた。「原発事故の直後から日本のマスメディアは現場から去っていった。戻ってきたのは6月。線量計を着けて、こわごわと入ってきた」「取材では被災した住民の立場に全く立とうとしなかった。あまりにも悲しい」


南相馬市は避難区域によって分断された。子どもを持つ若い世代は戻らず、高齢化が急速に進む。「現場をしっかり見てほしい。現場の不安、不満、怒りにどう向き合って解消していくのか。一緒に考えてもらいたい」と語った。


福島県内では現職が敗れる首長選が相次いだ。行き場のない怒りが行政のトップに向かう中で、1月の市長選で再選された。現場に立ち続けたからこその結果だろう。「この時代からあらゆることを学び、二度と原発事故を起こさないことを世界にしっかりと示さなければならない」。一つ一つの言葉に強い覚悟を感じさせられた。


ゲスト / Guest

  • 桜井勝延 / Katsunobu Sakurai

    日本 / Japan

    南相馬市長 / Mayor of Minamisoma city

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