2014年03月14日 16:00 〜 17:30 10階ホール
研究会「集団的自衛権を考える」3 柳澤協二 元内閣官房副長官補(安全保障)

会見メモ

イラク戦争時に内閣官房副長官補を務めた柳澤協二氏が、「安倍政権の安保政策(集団的自衛権行使容認を中心に)」をテーマに話し、記者の質問に答えた。

司会 島田敏男 日本記者クラブ企画委員(NHK)


会見リポート

徹底した政権批判で行使反対訴える

有元 隆志 (産経新聞政治部長)

集団的自衛権の行使を可能にする政府の憲法解釈の見直しについて「憲法改正の手続きを踏まなければ、脱法行為になる」と述べるなど、反対の立場から持論を展開した。解釈変更ではなく「個別的自衛権の延長でできる理屈はいくらでもある」と指摘。「拡大解釈でかえって危険だ」との批判には「日本が攻撃されたら、という論理のなかで説明できる」と反論した。


用意したレジュメに「日本がとるべき道」として、「抑止だけが戦略ではない。説得・妥協も立派な戦略」と記したが、会場からは「『中国がとるべき道』に直してほしい」との声も出た。


会見冒頭に「実は(昨年末の)安倍晋三首相の靖国参拝でキレちゃったんです」と発言するなど徹底した政権批判を展開。現役時代は慎重に発言する官僚とみられていたが、退官するとここまで言いたい放題になるのかという印象を受けた。


「後輩からは『困った先輩』と言われている?」と質問されると「昭和45(1970)年の防衛庁(当時)入庁以来、集団的自衛権の行使に反対する立場は一貫している」と強調。もっとも「気がついたら一番左にいるような立場になった」と漏らした。


ゲスト / Guest

  • 柳澤協二 / Kyoji Yanagisawa

    元内閣官房副長官補(安全保障) / the former Assistant Chief Cabinet Secretary for Crisis Management and National Security Affairs

研究テーマ:集団的自衛権を考える

研究会回数:3

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