2014年02月26日 15:30 〜 16:30 10階ホール
小林香 福島市長 記者会見

会見メモ

昨年11月の福島市長選で現職を破り初当選した、小林香氏が会見した。

原発依存から脱却する決意を持ち、再生可能エネルギーへの取り組みを積極的に進めていきたい、と述べた。福島市は県庁所在地として県全体を視野に入れた政策が求められる、とも。

司会 日本記者クラブ企画委員 星浩(朝日新聞)


会見リポート

復旧・復興の遅れ 福島市民のいら立ちを代弁

武井 良範 (西日本新聞論説委員)

「原発に依存しない社会づくりへ、再生可能エネルギーの導入を推進する」「(放射性物質を取り除く)除染を加速する」──。東京電力福島第一原発事故から3年。国が主導する復旧・復興が思うように進まないことに対する住民の不満やいら立ちの代弁ともいえる。


昨年11月の福島市長選で、政党の推薦や支援を受けず、4選を目指した現職を大差で破った。「閉塞感打破への期待が大きかった」と振り返る。郡山といわき両市長選でも現職が敗北。福島県の主要都市で復興の遅れが現職批判につながった。


政府が決定した新たなエネルギー基本計画案では、原発は「重要なベースロード電源」と明記し、原発依存度は「可能な限り低減する」とした。限りなくゼロとも、現状維持ともどちらとも読める内容だ。福島市でも原発事故で多くの避難者が仮設住宅で暮らす。一方、被曝の不安から5700人の市民が県外に避難している。市民が安全で安心に暮らせる地域づくりが首長の役目である。太陽光発電、小水力発電、バイオマス発電の取り組みを進め、「エネルギーの地産地消に結びつける」と語った。また、除染を進めるため、仮置き場の増設に力を入れるという。県庁所在地として施策面で福島県内の自治体をけん引してもらいたい。


ゲスト / Guest

  • 小林香 / Kaoru Kobayashi

    日本 / Japan

    福島市長 / Mayor of Fukushima city

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