2014年02月06日 10:30 〜 11:20 10階ホール
ブルカルテル スイス大統領 記者会見

会見メモ

日本・スイス外交関係樹立150年を記念して来日した、ブルカルテル大統領(外相兼務)が会見した。友好関係を再確認し、経済・政治関さらに発展させて行きたい、とした。

司会 会田弘継 日本記者クラブ企画委員長(共同通信社)

通訳 臼井久代


会見リポート

脱原発後の選択いろいろ

松尾 圭介 (時事通信外信部)

スイスの大統領制は少し変わっている。大統領は閣僚7人の中から毎年交代で1人を選ぶ、閣僚の筆頭という位置づけになる。日スイス国交150年を記念して今回来日したブルカルテル大統領も外相を兼任したままで、任期は今年1年だ。その年の副大統領が次の年の大統領となる慣例が続いてきている。順当なら来年はソマルガ副大統領兼司法警察相が女性大統領になるだろう。


東日本大震災から半年後、スイスは脱原発を決めた。2034年までにスイスの5つの原子炉は停止されることになっている。脱原発後の電力をどう確保するのか。


大統領は、水力、風力、太陽光、地熱と研究対象を挙げた。アルプスの山々を利用し現在6割の電力を頼る水力の拡充が考えられるが「ダム建設には環境面からの反対があり得る」と簡単ではなさそうだ。当座をしのぐため天然ガス輸入による火力の増強も「気候変動対策との整合性を取らなくてはいけない」と悩ましい。


スポットライトを浴びつつ記者会見場を見回し「もう少し電力消費を減らすという選択もある」と記者団を笑わせた。


ゲスト / Guest

  • ディディエ・ブルカルテル / Didier Burkhalter

    スイス / Switzerland

    大統領 / President

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