2014年02月03日 13:00 〜 14:30 10階ホール
研究会「2014年経済見通し」高橋進 日本総合研究所理事長(経済財政諮問会議民間議員)

会見メモ

経済財政諮問会議で民間議員をつとめている、高橋進・日本総合研究所理事長が、「アベノミクスの成果と課題」と題して話した。(会見の内容は、2014年2月3日時点の見解です)

司会 日本記者クラブ企画委員 安井孝之(朝日新聞)


会見リポート

六重苦の日本経済 大飛躍はいつ?

玉置 和宏 (毎日新聞特別顧問)

ご本人は改革派エコノミストを任ずる。が、むしろ全天候型だろう。いま政府の経済財政諮問会議の民間議員を務めているのも、宜なるかなである。


六重苦という日本経済。この日、特に強調したのは今秋11月までに迫られる政府の2つの決断の動向だ。


第1は消費税の追加増徴、企業の法人税の実効税率引き下げである。1月のダボス会議の基調講演で安倍晋三首相は「企業減税」の実施に大見えを切った。首相は前者には、かなり慎重にみえる。3%上げの時もそうだったが、まず基本的に腰が引けている。財政リスクを顕在化させない「K点越え」のジャンプは無理だろう、と氏は言わんばかりだ。


一方、法人税減税には「税収中立」という金看板を掲げて難色を示す財務官僚に対して首相と共闘の構えだ。欧州のように法人税パラドックス(筆者注:法人税を下げても税収は減らない)は日本ではどうかという構造的な課題をどう乗り越えるか。


ドイツのメルケル大連立政権の07年税制改革を下敷きにしたような「アベノミクス秋の陣」への胎動。2020年の東京五輪を照準年とする「日本大飛躍計画」を左右するのはこの秋というのが高橋さんの本音とみた。


ゲスト / Guest

  • 高橋進 / Susumu Takahashi

    日本 / Japan

    日本総合研究所理事長(経済財政諮問会議民間議員) / Chairman, Japan Research Institute, Expert Menber of Council on Economic & Fiscal Policy, Cabinet Office, Government of Japan

研究テーマ:2014年経済見通し

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