2014年01月17日 14:00 〜 15:00 10階ホール
森雅子 特定秘密保護法担当相 記者会見

会見メモ

森雅子・特定秘密保護法担当大臣が会見し、同法の必要性、意義、概要について説明した。

司会 小栗泉 日本記者クラブ企画委員(日本テレビ)


会見リポート

疑問解消ほど遠く メディアは権力監視を

津屋 尚 (NHK解説委員)

「特定秘密保護法」が公布され、1年以内の施行に向けて準備が進んでいる。安全保障環境が厳しさを増す中、米英などから高度な秘密情報をもらうには情報漏えい防止の仕組みが極めて重要であることは大臣の説明を待つまでもない。


この一方で、この法律に対する国民の疑念や不安は払しょくされてはいないのも事実。森大臣は記者会見を国民に丁寧に説明し理解してもらうための一環だとし、カラー刷りの資料を示しながら「曖昧だった秘密指定が初めてルール化された」とその意義を強調した。そして、政治家や官僚による恣意的な秘密指定への懸念など、国民から寄せられたとする疑問をいくつか紹介し、いずれについても「懸念や批判はあたらない」と主張した。


そもそもこの法律、テロの定義など条文上の問題も多く指摘されているが、大臣は、法の改正でなく運用基準と政令を定めていく中で対処していく考えを示した。


会見は大臣から直接説明を聞く貴重な機会ではあったが、疑問解消にはほど遠かったというのが印象だ。法律はその政権だけのものではない。この先も国会での議論は続く。権力を監視するジャーナリズムの役割は重い。


ゲスト / Guest

  • 森雅子 / Masako Mori

    日本 / Japan

    特定秘密保護法担当相 / Masako Mori, Minister in charge of the Law on the Protection of Specially Designated Secrets

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