2013年12月17日 15:00 〜 16:00 宴会場(9階)
ソールハイムOECD・開発援助委員会(DAC)議長 記者会見

会見メモ

本年1月に就任したソールハイム議長(元ノールウェー環境兼開発相)が、記者会見を行った。中国、インド、ブラジルなどDAC非加盟の新興ドナー国が台頭するなど、国際環境が変化するなか、ODAの援助政策を改革していく必要があると話した。

司会 大信田雅二 日本記者クラブ企画委員(テレビ東京)
通訳 長井鞠子(サイマルインターナショナル)


会見リポート

政治的な意志の力を動かす

西内 正彦 (共同通信出身)

貧困人口半減などを目指す国連の「ミレニアム開発目標」の達成期限は2015年。「絶対的貧困も1990年以来、年に1%ずつ減らすことができた」とした。だが、課題はまだ多い。「絶対的貧困の撲滅、暴力の削減、生物多様性の確保、気候変動への対応など国連の15年以降のプログラムに取り組まなくてはならない」と強調した。


そんな野心的な目標は達成できるのか。「答えはイエス」と言い切り、「そのためには世界の政治的な意志の力を動かさなければならない」と、開発援助を担当する責任者として注文を付けた。


かつて日本は、ODA(政府開発援助)大国だったが、12年の実績(暫定値)は第5位。「日本には拡大する努力をお願いしたい」


これからの課題は、開発援助によって民間投資が拡大し、途上国がきちんとした税制を導入して教育、保健・医療、道路建設など開発ニーズを自国の資金で賄えるようにすることだとした。


必要な政策は何で、どの程度の資源を動かせるかは分かっている。「残るは実行できる意志の力」と再度強調して締めくくった。


ゲスト / Guest

  • エーリック・ソールハイム / Erik Solheim

    OECD・開発援助委員会(DAC)議長 / DAC Chair

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