2013年12月09日 14:00 〜 14:50 10階ホール
ロジャー・サットンNZカンタベリー地震復興庁チーフ・エグゼクティブ 記者会見

会見メモ

司会 中井良則 日本記者クラブ専務理事
通訳 澄田美都子(サイマル・インターナショナル)

会見リポート

地震復興に不可欠な「外国からの投資」

原田 健男 (山陽放送出身)

東日本大震災の17日前、2011年2月22日にニュージーランドの南島で起きた地震は、日本人留学生28人を含む死者185人という被害を出した。サットン氏は地震からの復興を担うカンタベリー地震復興庁の事務次官である。


会見でサットン氏は、日本人28人が亡くなったクライストチャーチのCTVビルについて「倒壊の原因は不適切な設計と施工にあることが判明、現在警察の捜査に移っている」と述べた。


また、住宅の復興については「沼地跡など液状化が激しい地域は政府が土地を買い上げ、移転してもらった。国民の地震保険加入率は99%あり、住宅再建は3分の2は終わったものの、16年末までかかる見込みである」と語った。


地震の被害額はGDP(国内総生産)の20%、3兆円に上っている。国内のほかの都市の商業ビルの建て替え需要もあり、日本の建設会社はじめ企業の参入や投資を呼び掛けるために来日したという。かつて国営企業の民営化を行い、外資の参入で成功したニュージーランドだが、地震の痛手からの復興には再び外国からの投資が不可欠というわけである。わが国の被災地・東北にも参考となる発想だ。


ゲスト / Guest

  • ロジャー・サットン / Roger Sutton

    ニュージランド / New Zealand

    カンタベリー地震復興庁チーフ・エグゼクティブ / Chief Executive, Canterbury Earthquake Recovery Authority

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